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『魍魎の匣』第8/9話 「言霊の事」/「娘人形の事」~感想

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謎の男=久保竣公。

ついに……ついに確定!!

と、語り出す前に……。


先週は感想サボってスンマセンっした!!


こんな新参ブログに、わざわざトラックバックしてくださったサイトさんもあったというのに……。

だって、書きづらかったんだモン☆(えぇぇ……)

いや、しかしそれもそのはずで、8話で「あー、ここでこんな風に端折ってしまうのかえ?」と思ったシーンが、頼子→関口の視点切り替えのためで、いざ9話を見てみればまったく同じ場面を別視点(別時間軸)から反復し、補完するという……これまた通な構成になっていたわけで。
※具体的には久保(ああ、久保と呼べるこの嬉しさ)が持っていた加菜子の写真自体が、事前に接触していた榎木津&関口が渡したものだったというところです。

つまり、ここ二話はただ連続しているという以上に合わせ鏡、表裏一体、相互補完、二つで一つのエピソードだったと言えるわけで……。

……まっ、結果オーライってことだな!!

それでは改めまして。

ついに、久保竣公と『匣の中の娘』のネタばらし。

よくぞここまでたどり着いた……。やってのけてくれた。
本当、このアバンの『匣の中の娘』劇場は、ミステリー的にもサスペンス的にもこの作品に強烈なヒキを作ってくれていて、原作未読者も既読者も引き寄せる見事な、それは美事な演出でした。

何がすごいって、これが完全なるこのアニメ独自の演出だってことですよ……。

なんかこう、製作スタッフの皆さんもある意味ここに命を懸けていた的な部分があるんじゃないかという気がしてしまうくらい。
その甲斐あって、この演出は完全成功したと言っていいんじゃないでしょうか。
久保が真の意味での登場を果たした今回をもって、一つの結実を見たと言えます。

原作においては『匣の中の娘』の内容(本文)こそ断片的に引用され、物語の核心へと進む導入・指標となっていましたが、その作者たる久保の正体は別段伏せられておらず、序盤からフツーに登場してきていましたからね。
「見るからに怪しい、なに仕出かすか分からんぞコイツ」という印象だったあの久保を、こうまで……こう表現するのもナニかとは思いますが、幻想的でロマンチックな「怪人」「姿の見えぬ犯人」に昇華させたのは本当にすごいと思います。

こういった「キャラクターの本質を違えず、作品世界に即した新たな姿形を与え、独自の表現をする」という手法は、前回の感想で語った京極堂同様、まさしくこのアニメ『魍魎』の特長であり、魅力であると思います。

しかしそんなアバンは、ここに至って究極の衝撃映像をお送りすることに……。

追い打ちをかけるようですが、すでに関口フィルターが外れてしまっているので、この映像は無修正のモノホンDEATH☆

正直、原作を読んだ限りでは頼子やられたープギャー!  という程度の感想でして、今回アバンの段階でも実際そんな感じだったんですが……。
本編が始まってそれも一転。

「頼子ちゃんは嫌われてたんだ……」


せ、切ねえ……っ!!


死んだ直後にそんなこと言うなよ!!

加菜子が天に昇ったのを見て、その生まれ変わりたる頼子が彼女のように振る舞い始める……そしてそれが不評である……というのは、原作にもあったやるせないポイントで、前回端折られたと思えて残念だった部分でもありました。
それにしても、これはちょっと、胸に来ましたねぇ……。

頼子が獲得した虚構の自己実現、その痛々しさと空しさ、それに対する周囲の酷薄さ。
それらすべてをひっくるめて(あるいはまったく関わりなく)、人が死んだ、いなくなってしまったという喪失感が痛烈に襲ってくる一言でした。

さらに原作では、あのKY おまわり福本が、父親がいないからと差別されてはたまらない……自分にも父親がいなかったのだ、という独白をしており、心に残るシーンでもありました。

それはもちろん、アニメにおいてはこの後に来る、君枝お母さんの告白にも繋がってくる要素で……。
お母さん、辛いですねぇ。まさしく半狂乱って感じでしたね。

楠本邸でのやりとりでは、正直、榎木津にはもっと暴れて欲しかった気もします。
「首吊りはムリですよ~家が壊れる~」というシーンでは、本当は強度的には問題ないものを、榎木津が満身の力で鴨居を引っ張って自ら家を壊さんばかりにしながら説得するという、榎木津一流の無茶な気遣いが見られるシーンだったので。

まあ、この作品においては、天下の榎木津大明神も優しくってナンボですね。(笑)

しかし……無理にも端折ったと思ったらどっこいきちんとやってくれたことによって、逆に不安が増してしまったぜ……。
いよいよ残り4話で終われるのかという、これ以上ない極上の不安、恐怖がな……。
くそう、ミステリーとしてもサスペンスとしても、そしてやっぱりホラーとしてもこのアニメは絶品だぜ。←

次回は「鬼の事」。

私が個人的に大好きな、『百鬼夜行―陰』の一編にかかったタイトルですね。
さらにその中の別の一編で起こる、とある男ととある妖怪の邂逅が直接描かれるシーンがある回でもあります。
これで次回のアバンが木下の『毛倡妓』劇場だったりしたら、俺は泣く。

ホンマに泣けるで!!

【第10話・感想に続く】

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京極堂シリーズにおける「妖怪」に、もっと触れてみたいという方は是非お手にとってみて下さい。
ただし、この本には憑き物落としの拝み屋も、神たる探偵も出てきません。
貴方から「落としてくれる」人はいないのです。
憑かれそうな方は、努々ご用心を……。

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